神村 栄一
新潟大学 人文社会 教育科学系 教授

ワークショップ概要
医療や福祉、学校において、児童期から思春期(小、中、高校生)の心理的支援を担当されている方(医師、看護師、教師、心理師、教育相談員、スクールカウンセラー、矯正施設等担当の方など)、これらの専門をめざし研修中の方を主な対象とします。認知行動療法の履修レベルとしては、初級から中級です。
子どもへの認知行動療法の実践においては、「導入」つまり、「子どもの支援の場に、完成された、エビデンスあるパッケージを持ち込む」という姿勢はたいてい「空振り」に終わります。これはしばしば、あるテキストからコピーしたワークシートへの書き込みを求める、ことからだったりしますが、そのための動機づけに四苦八苦するばかり、という展開をまねきます。これでは、十分よくなる可能性ある事例でも、なんら成果を得られないままお互いに後味の悪さだけが残る結果となるのも当然です。たとえしぶしぶではあっても、臨席してくれた本人に、いったいどのような(日常で十分に生じ得る)経験を持っていただければ、そのお困りが解消、軽減するか、をリアルに想像することが大切です。
そしてそのような経験が運も悪く自然発生しにくい状況(悪循環)を、どのようなしかけ(できれば簡便なものがよい)で引き起こせるのか、そのために、身近な支援者やセラピストはどんな役割をとれるかを、【きわめて具体的な手立てとして】思い描き、無理なくしかし大胆に試行し、効果を評価して、必要に応じて修正した上あらためてチャレンジしていくあり方を紹介します。このような展開でこそ、テーラーメードの、実効ある10代のための認知行動療法ができあがります。
当日は、「教科書」や「専門書」で解説されている既製版認知行動療法対しての、「現場ではまったくつかえねーなーなあ」という残念な印象が、少しでも払拭されることを目指して、情報提供させていただきます。
扱う主訴は、不登校その周辺、過剰な緊張やチック症、不安症(社交系、パニック系)、強迫症、自傷や抜毛などの習癖、親子関係のこじれ、発達障害やその疑いがベースとなるコミュニケーションの困難、などです。
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